本文
ISM研究会の皆さん,今井です。東芝事件のその後の経過です。
東芝は今度の事件について一貫して“暴言は事実だが,全体として当社には
責任はない”と息巻いていました。息巻く以上,当然のことですが,その後,
HPを開設して暴言テープを公開していた方に対して,東芝はHPコンテンツの一
部の削除を求める仮処分を福岡地裁に申請していました。俺は他人事ながら
──いや他人事だからこそ──,“おぉ,ネット時代に企業と従業員,企業と
消費者の関係がどうなるのか,公開の場所で泥沼の闘争を見せてくれ”とウキ
ウキしていました。
ところが,今度は一転して卑屈にも,東芝は今頃になって全面謝罪するに至
りました。惨めですねぇ。いやはや,今回の事件は,“資本の社会性が当事者
意識に対してどのように立ち現れるか”ということを公共的な場で暴露すると
いう積極的な意義をもつには至りませんでしたが,少なくとも“日本企業がい
かに殿様商売(公共性の欠如)をしていたのか”ということを喜劇的に暴露す
るという消極的な意義をもつことはできたようです。
このニュースのソースは,日経BP社のBizTech NewsのHPにリンクされた記事
(執筆=小林直樹)です。BizTech NewsのHPのアドレスは──
http://biztech.nikkeibp.co.jp/biztech/
です(記事はやがては消されてしまうので,お早めに)。東芝の謝罪について
は,──
http://www.toshiba.co.jp/video/
をご覧ください。