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ISM研究会の皆さん,今井です。懇親会についての追伸です。と言っても,
どれほど酷いものがテーブルに乗っていたのかという話ではありません。テー
ブルを囲んでいた醜い生き物の話題です。
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それにしても,学会の懇親会なるものに出るたびにいつも思うのだが,既に
生きながらにして餓鬼道か畜生道に堕ちていらっしゃるご老人が多い。餓鬼の
ごとく食い漁り,畜生のごとく食い散らかす。かくして,品性下劣という四字
熟語の意味を,言葉ではなく行いで説明してくださっている。
真っ先に餌に飛びつき,そのまま席に戻るでもなく,ハイエナのごとく,テ
ーブルの周辺で餌を貪る。この空間に自分一人しかいないかのごとく,他の生
物を排除して,餌を奪い合う。そこには思いやりとか,分かち合いとか,そう
いうものは一切ない。
一つの餌に飽きたら,それを散らかしたまま別の餌を漁りにいく。かくし
て,テーブルの周りは色とりどりの残飯で一杯になる。
マルサス人口論のベースはダーウィン進化論であり,要するに人間の自己疎
外的な行動を畜生の本能的な活動に貶めていたのだが,かようにして,マルク
ス経済学者たちは,競争の本質が生存競争であるということを証明し,マルサ
スの正しさを証明しようと懸命になっている。
マルクス経済学なんてものを長い間やってると,やはり現世に怨念を抱くあ
まり,人間性がネジ曲がってしまうものなのだろうか。それとも,戦後の食料
不足の際に,よほど悲しい体験をなさったからなのだろうか。
私は「五年後に信研ってまだ存在してんのか」と言ったが,五年後に必要な
のは,学会よりも施餓鬼会であろう。
環境とは恐ろしいもので,悲しいことに,私も何年も学会なんてものに出て
いるうちに,堕落して人倫を踏み外し,餓鬼の暗闇に転落しつつあることを感
じる。今回,私は,食い漁りはしなかったが,食い散らかしてしまった。私は
あんなものを皿に乗せるべきではなかった。私も立派な餓鬼の仲間入りだ。