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第73回(2000年度第5回)ISM研究会

日時:07月09日(日曜日)
      14:30〜
場所:立教大学5号館2階
      院生控室
TEXT:『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』
      マルクス著
      国民文庫32,大月書店
範囲:第1〜4章
報告:窪西 保人([1],[2])
      今井 祐之([3],[4])

※前回の研究会の時に,次に何をやるのか,いろいろな議論が出た末に,結
局,“前半期と後半期とに分かれてもいいから,『ブリュメール18日』をやろ
う”ということになりました。

 ご存じの方が多いでしょうが,一応,このテキストの性格について書いてお
きます。──自由・平等・博愛を理念にしたフランス革命は,ブルボン王朝を
打ち倒しました(第一共和制)が,血を血で洗う専制に帰着し,結局のとこ
ろ,その中からナポレオン一世の帝政が生まれました(第一帝政)。ナポレオ
ンの敗北後は王政が行われたのですが,1948年になると,偉大な2月革命が起
り,再び王政が否定されます(第二共和制)。ここで,労働が市民の権利であ
るということを承認する労働権の宣言,労働問題を国家介入によって調整しよ
うとするリュクサンブール委員会の設置,国家管理によって生産を行うアトリ
エナショナルの創設,十時間労働日の政令,言論・出版・集会・結社の自由の
一般的承認などが行われ,遂には史上初めて成人男性の普通選挙権が認められ
ました。この衝撃は,ヨーロッパ中を震撼させました。

 と,まぁ,こんなことが長続きするわけもなく,社会主義共和派の敗北を通
って,結局のところ,ナポレオンの甥っ子であるルイボナパルト(ナポレオン
三世)が政権を握り,遂には共和制そのものが解体されるわけです(第二帝
政)。──この間の事情を書いたのが,この『ルイ・ボナパルトのブリュメー
ル18日』です。

 理論的には,特に資本主義の下での国家の役割(国家の相対的自立性なるも
の)との関連で,このテキストは利用されてきました。また,これと関連し
て,ボナパルティズムが現代にとってどのような意義を持っているのかという
ことが論じられてきました。それらの議論の良し悪しは別にして,マルクス主
義の国家論なるものをやっている人たちと議論する際に,この本は基本的な教
養をなしています。

 当たり前ですが,このテキストには,当時の細かい歴史的事実が書かれてい
るために,なかなか理解するのが厄介です。それに加えて,独り善がりな文体
が読者の理解を困難にさせます。マルクスには文学的に表現する能力が全くな
かったのですが,困ったことに,彼自身は自分に文才があると考えていたよう
です。このような困難は何人かで一緒に読めば,少しは軽減されるはずです。

 とは言っても,あまり細かい歴史的な事実にこだわることなく,現在の社会
状況との関連で,現代的な問題意識で,理論的に読んでいきたいと思います。

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 今後の予定は,──
07月23日(日曜日)
です。予定を立てる際の参考にしてください。

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 会場の地図については,ISM HPの“スケジュール”グループの“今後の予
定”ページ──
http://homepage1.nifty.com/ismhp/z8pq2cnw/Sch_Fno.htm
をご覧ください。

 なお,PDFをダウンロードする時には,くれぐれも,いったんローカルディ
スクに保存してから閲覧することをお薦めします。詳しくは,“最初にご覧く
ださい”グループの“ファイルのダウンロードについて”ページの“ダウンロ
ードテクニック”項目──
http://homepage1.nifty.com/ismhp/z8pq2cnw/Rdt_File.htm#Down
をご覧ください。

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 ひょっとすると,Outlook Express 5というメーラをお使いの方には,この
メールの中のロゴの部分が見にくいかもしれません。私はJISで定義されてい
る一般的な文字コードしか用いていません。ですから,そのような症状を経験
された方は,先ずこのメールが表示されているOutlook Express 5のメッセー
ジウィンドー上でメールの本文(body)全体を選択し[*1],次にクリップボー
ドにコピーし[*2],最後にお好みのエディタ・ワープロに貼り付けてくださ
い。必ず読めます。

[*1]メールの本文全体を選択するには,(i)メニューか
ら“編集(E)”/“すべて選択(A)”を選ぶか,(ii)キー
ボードから“[Ctrl]+A”を押すか,あるいは(iii)マウ
スの右ボタンをクリックすると現れるクィックメニュー
から“すべて選択(A)”を選ぶかしてください。

[*2]クリップボードにコピーするには,(i)メニューか
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ドから“[Ctrl]+C”を押すか,あるいは(iii)マウスの
右ボタンをクリックすると現れるクィックメニューから
“コピー(C)”を選ぶかしてください。